設立後の運営とお金
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ひとり合同会社のインボイス対応|免税でいるか登録するか、2割特例は2026年9月で終了・その後は簡易課税(みなし仕入率50%)が基本

ひとり合同会社のインボイス対応 2割特例は2026年9月で終了
gou
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📢 本記事は、合同会社を設立して4年目のゴウが、自分の経験と国税庁の公開情報をもとに書いています。制度の内容は2026年9月時点のものです。2割特例の終了時期など、決算月によって扱いが変わる点は税理士・税務署にご確認ください。 一部にアフィリエイト広告(PR)を含みます。

ひとり法人を作るとき、意外と後回しになるのが消費税とインボイスです。資本金1,000万円未満で設立すれば原則として1〜2期目は免税ですが、取引先が課税事業者だと「インボイス登録してほしい」と言われることがあります。そして2026年9月30日を含む課税期間で「2割特例」が終わるため、登録済みの法人は2026年10月以降の計算方法を決めなければなりません。この記事では、ひとり法人のインボイス対応を「登録するかどうか」「登録後の計算方法」「2026年10月以降にやること」の順で整理します。

ゴウ
ゴウ
SESや受託開発の相手は、ほとんどが課税事業者の会社です。私は税理士に勧められてインボイス登録し、2割特例を使ったあと、いまは簡易課税でやっています。免税でいられる期間は確かに得ですが、このあたりは税理士に具体的な数字を出してもらいながら決めました。取引先との関係と、2割特例・簡易課税でどこまで負担を抑えられるかを並べて考えるのが現実的です。

結論:取引先が課税事業者なら登録が現実的。負担は2割特例→簡易課税で抑える

🧾
登録番号
T+13桁の法人番号
2️⃣
2割特例
2026年9月30日を含む課税期間まで
📊
簡易課税
サービス業はみなし仕入率50%
🗓️
納付
決算後2か月以内

ひとり法人の3つの選択肢

🟢 免税事業者のまま
✅ 消費税の納税なし(売上に上乗せした分がそのまま残る)
⚠️ 取引先は仕入税額控除ができない(経過措置で2026年9月まで80%、10月〜70%(2028年10月〜50%、2030年10月〜30%、2031年10月に廃止))
⚠️ 値引き交渉や取引見直しのリスク
👉 取引先が消費者・免税事業者中心の人
🔵 登録して2割特例→簡易課税
✅ 納税額は売上消費税の2割(2割特例)→サービス業なら5割(簡易課税)
✅ 仕入の集計が不要で事務が軽い
⚠️ 免税のメリットは消える
👉 SES・受託のひとり法人の標準形
🟠 登録して原則課税
✅ 仕入・経費の消費税が多ければ有利(設備投資・外注が多い)
⚠️ 請求書・領収書の保存と集計が重い
👉 外注費・仕入が売上の半分を超えるような人

2割特例はいつまで?決算月で変わる

2割特例は「免税事業者からインボイス登録した小規模事業者」向けの経過措置で、納める消費税を売上に係る消費税の2割にできます。適用できるのは2023年10月1日〜2026年9月30日の属する各課税期間まで。法人は決算月によって「最後の課税期間」が違います。

決算月2割特例が使える最後の事業年度2割特例が使えなくなる最初の事業年度
3月決算2026年4月〜2027年3月期2027年4月〜2028年3月期
9月決算2025年10月〜2026年9月期2026年10月〜2027年9月期
12月決算2026年1月〜12月期2027年1月〜12月期

※「2026年9月30日を含む課税期間」までが対象。自社の決算月で確認してください。

私の会社は9月決算なので、2026年10月から始まる事業年度が2割特例の使えない最初の期です。私は簡易課税に切り替えましたが、同じ9月決算の人は、この秋までに次の計算方法を決めておく必要があります。

⚠️ 「3割特例」は個人事業者だけ。法人には次の受け皿がない
  • 令和8年度改正で、2割特例の後に「3割特例」(納める消費税=売上に係る消費税の3割)が作られましたが、対象は免税事業者から課税事業者になった個人事業者(令和9年分・10年分、基準期間の課税売上高1,000万円以下)だけです
  • 法人は3割特例を使えません。2割特例が終わった法人の選択肢は「簡易課税」か「原則課税」の2つで、決算月別の最後の期と届出期限は「2割特例はいつまで?法人の最後の期と簡易課税への切り替え」に整理しています
  • 出典:国税庁「令和8年度税制改正によるインボイス制度の見直し」(インボイス制度特設サイト、2026年11月時点)
🧮 準委任・SESのひとり法人は簡易課税の「第5種(サービス業)」。年商1,200万円の試算
エージェント経由の準委任・SESは、簡易課税では第5種事業(サービス業等)=みなし仕入率50%に当たるのが一般的です。税抜の年商1,200万円(消費税120万円を預かる)なら、
 預かった消費税 120万円 − みなし仕入(120万円×50%)60万円 = 納める消費税 約60万円
2割特例のときは 120万円×20%=24万円だったので、2割特例が終わると年36万円ほど納税が増える計算です(地方消費税を含めた概算。実際の区分は税理士に確認)。この「増える分」を見込んで、2割特例の最後の期のうちに翌期の資金計画に入れておくのが現実的です。

2026年10月以降:簡易課税か原則課税か

2割特例が終わると、原則課税か簡易課税のどちらかです。ひとり法人のSES・受託・コンサルは「サービス業(第五種)」でみなし仕入率50%になることが多く、売上に係る消費税の半分を納める計算になります。

事業区分みなし仕入率主な業種ひとり法人で該当しやすいもの
第一種90%卸売業—
第二種80%小売業物販(仕入れて売る)
第三種70%製造業・建設業など—
第四種60%飲食店業など—
第五種50%サービス業・運輸通信業・金融保険業SES・受託開発・コンサル・デザイン
第六種40%不動産業—

※国税庁の事業区分。受託開発でも契約内容によって区分の判断が分かれることがあるので、税理士に確認してください。

✅ 簡易課税を選ぶときの手続き
  • 「消費税簡易課税制度選択届出書」を適用したい課税期間が始まる前日までに税務署へ提出するのが原則
  • 2割特例を使った課税期間の翌課税期間中に届出を出せば、その期間から簡易課税を適用できる特例がある(国税庁 No.6505)
  • 基準期間(2期前)の課税売上高が5,000万円以下であることが条件
  • 一度選ぶと2年間は原則課税に戻せない
  • 売上の消費税から「みなし仕入率分」を引いた残りを納付。売上1,000万円(税抜)なら消費税100万円×50%=約50万円が納税額の目安

登録の流れと請求書に書くこと

STEP 1
登録申請(e-Tax or 書面)
「適格請求書発行事業者の登録申請書」を納税地の税務署へ。e-Taxなら法人の利用者識別番号で申請。登録通知まで数週間〜1か月程度
↓
STEP 2
登録番号を取引先に通知
法人は「T+13桁の法人番号」。取引先から登録番号の確認依頼が来るので、決まり次第伝える
↓
STEP 3
請求書の様式を変える
登録番号・取引年月日・取引内容・税率ごとの対価と適用税率・税率ごとの消費税額・相手の名称の6項目。会計ソフトの請求書機能で対応
↓
STEP 4
計算方法を決めて届出
2割特例(対象期間中)は届出不要で申告時に選択。簡易課税は事前届出。原則課税は仕入の証憑保存が必要
↓
STEP 5
決算後2か月以内に申告・納付
法人税と同じ期限。前期の消費税額が48万円を超えると翌期は中間申告あり
⚠️ 登録すると消える「免税」のメリット
  • 資本金1,000万円未満で設立した法人は原則1〜2期目が免税だが、登録した時点で課税事業者になる
  • 免税期間中に登録するなら、2割特例で納税額を売上消費税の2割に抑えられるうちに登録するのが有利
  • 登録をやめて免税に戻ることもできるが、「登録取消届出書」の提出期限(やめたい課税期間の初日から15日前まで)と、基準期間の売上要件がある
  • 取引先が免税事業者からの仕入れで受ける控除は、2026年10月から80%→70%に縮小(令和8年度改正。2028年10月〜50%、2030年10月〜30%、2031年10月に廃止。年1億円超の部分は対象外)。免税のまま続けると値引き要求が強まる可能性がある

ひとり法人のインボイス年間スケジュール(9月決算の例)

時期やること
期首(10月)簡易課税を使うなら前期末までに届出済みか確認。会計ソフトの消費税設定を「簡易課税・第五種」に
毎月請求書に登録番号を記載。売上の消費税を会計ソフトで集計(簡易課税なら経費側の消費税集計は不要)
期末(9月)課税売上高を確定。翌期の中間申告の有無を確認(前期の消費税48万円超で年1回)
決算後2か月以内(11月末)法人税と一緒に消費税を申告・納付。Pay-easyやダイレクト納付が楽
ゴウ
ゴウ
消費税は「売上に乗せて預かっているお金」なので、簡易課税で納税額が読めるようになると資金繰りが楽になります。売上(税抜)の5%を毎月よけておけば、決算後の納付で慌てません。

まとめ

📝 この記事のまとめ
  • 取引先が課税事業者中心のひとり法人は登録が現実的。免税のままだと取引先の控除が2026年10月から70%に縮小する(2028年10月〜50%、2031年10月に廃止)
  • 2割特例は2026年9月30日を含む課税期間まで。9月決算なら2026年10月からの期で終了、3月決算なら2027年3月期が最後
  • 2026年10月以降はサービス業なら簡易課税(みなし仕入率50%)が事務も納税額も軽い。届出は原則、適用する期の前日まで
  • 登録番号はT+法人番号。請求書は6項目を満たす様式に
  • 納付は決算後2か月以内。売上の5%程度を毎月よけておくと資金繰りが楽
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ひとり社長の制度の小ネタや、副業から法人化までの気づきを毎日投稿しています。

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副業から合同会社を設立して4年目のひとり社長/エンジニア
本業を持ちながら副業(口コミサイトと受託開発)を12年育て、本業と並行して合同会社を設立。その後、法人に一本化しました。いまはSESを本業に、自社Webサービスと口コミサイトを運営しています。立ち上げ前に自分が不安だったこと・迷ったことを、実際にどうだったかと一緒に書いています。
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