副業から合同会社を作って3期分の決算|1期目は赤字、2期目で売上約2,000万、3期目で約2,600万になるまで
このサイトでいちばん書きたかった記事です。副業から合同会社を作って、1期目・2期目・3期目で売上と利益が実際にどう動いたのか。設立前の私がいちばん知りたかったのに、どこにも書いていなかったことを、決算書をもとに書きます。
- 設立:2023年2月(本業を続けながら設立し、その後法人に一本化)
- 決算月:9月。第1期は2023年2月〜9月の約7か月
- 資本金:100万円
- 事業:SES(客先の開発案件)を本業に、自社Webサービスと口コミサイトの運営
- 副業時代の最後の通年(2022年)の売上は約350万円 → 副業12年半の売上推移はこちら
3期分の数字(ざっくり)
1️⃣
1期目(7か月)
売上 約200万
赤字
2️⃣
2期目
売上 約2,000万
黒字に転換
3️⃣
3期目
売上 約2,600万
前期比+約3割
| 1期目(7か月) | 2期目 | 3期目 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 約200万 | 約2,000万 | 約2,600万 |
| 損益 | 赤字(数十万円) | 黒字 | 黒字(前期より増) |
| 法人税等 | 均等割のみ(数万円) | 少額(前期の欠損金を繰越) | 本格的に発生 |
| 外注費 | なし | ごく少額 | 売上の1割超 |
| 役員報酬 | 月額固定(非公開) | 月額固定(非公開) | 月額固定(非公開) |
| 経営セーフティ共済 | — | 加入・積立開始 | 上限で積立中 |
| 借入 | 日本政策金融公庫の創業融資 | 返済中 | 返済中 |
1期目:売上約200万円、赤字。均等割だけ払った
設立から決算まで7か月。本業と並行していた時期で、売上は約200万円。役員報酬・設立費用・機材などで経費が売上を上回り、営業赤字、法人税等は均等割だけで終わりました。「赤字でも税金はかかる」を、1期目で自分の会社で体験したことになります。
💸 1期目に出ていったお金(主なもの)
💴
役員報酬
少額を月額固定で
🧑💼
家族への給料
事務・経理を手伝ってもらう
💻
機材・備品
PC・周辺機器
🏛️
均等割
赤字でも数万円
本業と並行していた1期目は、自分の会社からも少額の役員報酬を出したので、本業の社会保険と合わせて「二以上事業所勤務」の届出をしました。当時は年金事務所まで行って手続きしています。兼業で役員報酬を払うとどうなるかは、この経験がもとになっています。
- 日本政策金融公庫の創業融資を受けた。赤字の期でも資金繰りに困らなかった
- 法人口座(GMOあおぞらネット銀行)・会計ソフト(freee)・法人カードを設立直後に揃えた
- 赤字(欠損金)は翌期に繰り越して、2期目の法人税を減らせた
公庫の審査では、法人設立前から副業で実績があったことが大きかったようです。設立したばかりでも、事業そのものは12年やっている、と示せたことが効きました。
2期目:法人に一本化して売上約2,000万円。黒字に
本業を離れて法人一本にした最初の通年です(本業だった知人の会社は、この頃に経営が行き詰まりました)。SESの売上が柱になり、それまでの取引先を正式に許可を得て引き継げたこともあって、売上は約2,000万円、副業時代の最高(約350万円)の6倍近くになりました。役員報酬を本業として食べていける額に上げ、それでも営業利益は数百万円。前期の欠損金を使えたので、法人税等は少額で済みました。
- 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)に加入。利益が見えたので、利益の繰り延べと万一の備えを兼ねて積み始めた
- 社用車を購入し、減価償却で経費に
- 業務委託契約での外注を少しずつ使い始めた(副業時代は、細かい作業をクラウドワークスで頼む程度でした)
個人側では小規模企業共済・iDeCo・NISAをすべて使っています(iDeCo・NISAはSBI証券)。法人側の経営セーフティ共済と合わせて、使える枠は全部使う方針です。
3期目:売上約2,600万円。外注が増え、税金が本格化
売上は約2,600万円(前期比+約3割)。外注費が売上の1割を超えたのがいちばんの変化で、自分ひとりで受けきれない分を外に出すようになりました。経費はほぼ前期並みに抑えたので利益は増え、そのぶん法人税等が本格的に発生しています。前期のような欠損金の恩恵がなくなり、「利益が出る=税金が出る」を実感した年です。
✅ 経営セーフティ共済を上限(月20万円)で積み、利益を繰り延べ
✅ 借入を返しながら、会社にお金が残り始めた
⚠️ 決算・申告は税理士に頼んでいても、資料集めは自分
⚠️ 外注を使うと管理の手間が増える

副業時代と法人3年の比較
| 副業時代の最高(2022年) | 法人2期目 | 法人3期目 | |
|---|---|---|---|
| 売上 | 約350万 | 約2,000万 | 約2,600万 |
| 売上の中身 | 広告+受託開発 | SES中心+自社サービス+広告 | SES中心+自社サービス+広告 |
| 自分への支払い | (個人事業なので全額) | 役員報酬(月額固定) | 役員報酬(月額固定) |
| 税金 | 所得税・住民税(本業と合算) | 法人税等は少額(欠損金) | 法人税等が本格化 |
| 制度 | — | セーフティ共済・公庫融資 | セーフティ共済(上限)・外注 |

設立前の自分に言いたいこと

まとめ
- 1期目(7か月):売上約200万・赤字。均等割だけ払い、公庫の創業融資で資金を確保
- 2期目:法人一本化で売上約2,000万・黒字に。経営セーフティ共済に加入
- 3期目:売上約2,600万。外注で上限を上げ、法人税等が本格化
- 売上が伸びたのは法人化の効果ではなく「本業を移した」効果。法人はその器

