設立後の運営とお金
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経営セーフティ共済はひとり合同会社に必要?掛金が全額損金になる仕組みと2024年10月改正の注意点

経営セーフティ共済はひとり合同会社に必要?
gou
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📢 本記事は、副業から合同会社を設立して4年目のゴウが、自分の経験と中小機構・税理士事務所の公開情報をもとに書いています。制度の数値は2026年9月時点のものです。個別の税務判断は税理士にご相談ください。一部にアフィリエイト広告(PR)を含みます。

小規模企業共済が「個人の所得控除」なら、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)は「法人の経費(損金)」になる積立です。ひとり合同会社で利益が出はじめたときに、税理士から最初に提案されることが多い制度です。

ゴウ
ゴウ
私は法人に一本化して利益が見えた2期目に加入し、掛金は上限の月20万円で積んでいます。決算書の「保険積立金」も2期末から一気に積み上がっています。

経営セーフティ共済とは

本来の目的は、取引先が倒産して売掛金が回収できなくなったときに、無担保・無保証人で借入ができる「連鎖倒産防止」の制度です。ただ実務上は、掛金が全額損金になり、40か月以上積み立てれば解約時に100%戻ってくるという性質から、法人の利益を将来に繰り延べる手段として広く使われています。

💴

月5,000〜20万円

5,000円単位

🏦

総額800万円まで

積立の上限

🧾

全額損金

法人の経費になる

🔁

40か月で100%

解約時に全額戻る

項目内容
掛金月5,000円〜200,000円(5,000円単位)
積立上限総額800万円
税務上の扱い法人は全額損金算入(個人事業は必要経費)
解約手当金納付40か月以上で掛金の100%。12か月以上40か月未満は80%〜100%未満。12か月未満は0
借入取引先倒産時、掛金総額の10倍(上限8,000万円)まで無担保・無保証人

📅 納付月数と戻り率(任意解約)

🚫

12か月未満

戻りなし(0%)

→

📉

12〜39か月

80%〜100%未満

→

✅

40か月以上

100%戻る

2024年10月の改正で「解約→再加入」が使いにくくなった

以前は「利益が出た年に積んで、赤字の年に解約して戻し、また加入する」という使い方ができました。しかし2024年10月1日以降に解約した場合、解約から2年間は再加入しても掛金を損金に算入できなくなりました。中小機構の調査で、再加入者の7割以上が解約後1年未満に再加入していたことが背景です。

STEP 1
解約する(2024年10月1日以降)
解約手当金を受け取る。この時点で全額が益金になる
↓
STEP 2
再加入する
加入自体はできる。ただし…
↓
STEP 3
解約から2年間は掛金を損金にできない
この期間に払った掛金は経費にならない
↓
STEP 4
2年経過後
ここからの掛金は損金算入できる
ゴウ
ゴウ
つまり今は、「短期で出し入れする節税グッズ」ではなく、「いつか使う退職金や大きな支出のために、法人の利益を長期で積んでおく箱」として考えるのが正しい使い方です。

小規模企業共済との違い

🧑 小規模企業共済
✅ 経営者「個人」の制度
✅ 個人の所得控除
✅ 月1,000〜7万円
✅ 受取は退職所得等(税負担が軽い)
👉 経営者の退職金
🏢 経営セーフティ共済
✅ 「法人」の制度
✅ 法人の損金
✅ 月5,000〜20万円(総額800万円まで)
⚠️ 解約手当金は全額が益金
👉 法人の利益の繰り延べ・緊急時の借入
小規模企業共済経営セーフティ共済
誰の制度経営者「個人」法人(または個人事業)
税務上の効果個人の所得控除法人の損金
掛金月1,000〜7万円月5,000〜20万円(総額800万円まで)
受け取るとき退職所得等(税負担が軽い)全額が益金(法人の収入)
向いている目的経営者の退職金法人の利益の繰り延べ・緊急時の借入
併用可能可能

ひとり合同会社で入る意味があるのはどんなとき

✅ 入る意味があるケース
  • 利益が安定して出はじめた:損金にする意味があるのは利益があるとき。赤字の年に積んでも効果は薄い
  • 数年後に大きな支出の予定がある:自分への退職金、設備投資、事業転換の資金など
  • キャッシュに余裕がある:40か月は続ける前提なので、月々の掛金が資金繰りを圧迫しない額にする

逆に、設立したばかりで売上が読めない時期に入る必要はありません。私も加入したのは利益が見えた2期目です。最初の1年は法人口座と会計の仕組みを整えることに集中して、共済は利益が見えてから、という順番で十分です。

解約手当金は「収入」になる点に注意

⚖️ 積むときと受け取るとき
📥
掛金を払う
全額が損金
その期の利益が減る
➡️
⏳
40か月以上
積み立てを続ける
➡️
📤
解約手当金
全額が益金
その期の利益が増える
受け取る年は「退職金を払う年」「大きな赤字の年」に合わせる

掛金は損金になりますが、解約手当金を受け取ると、その全額がその期の益金(収入)になります。利益が出ている年に解約すると、そのぶん法人税がかかります。なので、解約のタイミングは「自分に退職金を払う年」「大きな赤字が出た年」など、益金と相殺できる年に合わせるのが基本です。ここは税理士と決算の見通しを見ながら決める部分です。

📌 小規模企業共済・iDeCoと「受け取り方」をセットで考える
  • 経営セーフティ共済の解約手当金は法人の収入(益金)になるので、個人の退職所得控除の話(10年ルール)とは別の世界です。法人側で受け取る年に役員退職金を出して相殺する、という設計がよく使われます
  • 個人側の小規模企業共済・iDeCo・役員退職金は、受け取る順番と間隔(iDeCo一時金→退職金は10年、逆は20年)で退職所得控除の使える額が変わります。3つの受け取り計画は「小規模企業共済は合同会社の役員も入れる?」の「受け取るときの順番」の節へ
  • 小規模企業共済は2026年12月末で現金納付が終了し、2027年1月から口座振替に統一されます(中小機構)。こちらは掛金の払い方の話で、経営セーフティ共済とは別の手続きです

申込みはどこでするか

申込みは中小機構と業務委託契約を結んでいる金融機関(銀行・信用金庫など)や商工会議所の窓口で行います。掛金の引き落とし口座も、この委託金融機関の口座に限られます。GMOあおぞらやPayPay銀行などのネット銀行は原則使えません。

📚 共済の掛金を払う口座と、仕訳する会計ソフト

経営セーフティ共済の掛金はネット銀行から引き落とせないので、法人口座の記事も合わせて読んでください。掛金の仕訳は会計ソフトに任せるのが楽です(私はfreee、定番はマネーフォワードも)。

私が使っているのはこちら

簿記の知識がなくても仕訳が進み、税理士とデータを共有しやすいのが理由です。

簿記に慣れている・税理士がマネーフォワード派

定番のクラウド会計です。

まとめ

📝 この記事のまとめ
  • 経営セーフティ共済は法人の掛金が全額損金になる積立(月5,000円〜20万円、上限800万円)
  • 40か月以上で解約時100%戻るが、解約手当金は益金になる
  • 2024年10月以降は解約後2年間、再加入しても損金にできない
  • 利益が安定してから、長期で積む前提で検討する
ゴウ
ゴウ
私はこれを知らずに、法人口座をGMOあおぞらとPayPay銀行だけで運用していたので、共済に入ると決めてから慌てて三井住友銀行の法人口座を開設しました。共済に入る予定があるなら、設立直後にメガバンクか地銀・信金の口座を1つ持っておくのがおすすめです。
Xでも発信しています

ひとり社長の制度の小ネタや、副業から法人化までの気づきを毎日投稿しています。

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ABOUT ME
ゴウ
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副業から合同会社を設立して4年目のひとり社長/エンジニア
本業を持ちながら副業(口コミサイトと受託開発)を12年育て、本業と並行して合同会社を設立。その後、法人に一本化しました。いまはSESを本業に、自社Webサービスと口コミサイトを運営しています。立ち上げ前に自分が不安だったこと・迷ったことを、実際にどうだったかと一緒に書いています。
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